ベトナムの駐禁は超厳しい…
【公安にバイクを没収された&知人のホスピタリティが神だった件】

Xin chào mọi người!

どうも!

元警察官、現在ホーチミン在住のMirai です!


…はい

またやらかしました笑



先日、バイクを道の端に停めておいたら、見事に駐禁をとられ、またたく間にバイクを没収されてしましまいた…笑

ホント、ネタに事欠かないベトナムライフ…笑


と、いうことで!
今回はそんなベトナムで駐禁をとられ、公安にバイクを没収されて途方に暮れているアナタのため!(いや、どんなコアな読者向けやねん笑)

”没収された経緯&バイクの取り返し方”

について、書いていこうと思います笑

駐禁〜没収までの経緯

はい、まずは没収された経緯から

とある日曜日、ぼくは日本にいる友人へ荷物を送ろうと、ホーチミン郵便局へ来ていました(ベトナムから日本への荷物の送り方についてはこちら

荷物を抱えて郵便局に着いたぼくは、いつものように郵便局正面の道路脇(南西側道路)へバイクを停め、郵便局内へ入りました

…というのも、毎回この場所には他にもバイクが何台も停められていたので、ぼくはてっきり ”郵便局へ行く人は大抵ここにバイクを停めるんだ” と思っていたのです…

また、日本へ荷物を送ったり手紙を出したりする時は大抵この郵便局から送るので、これまでに何度も郵便局を利用したことがありましたが、例外なく道路脇にバイクを停めて郵便局内へ入っていました笑

そして毎回特に問題も起きなかったので、この日も同じようにバイクを停めたのです


しかし、割とすぐに問題発生苦笑

郵便局のカウンターで荷物の送り状を書いていると、郵便局の警備員のおっちゃん

「おーい兄ちゃん!あんた正面にバイク停めとらんか?」

と郵便局の入口から大声で呼んできます(←知っている人は分かると思いますが、入口からカウンターまでけっこう遠いのです)

”なんや、いま送り状書いとんのに…”、とめんどくさい気持ちになりながらも笑、渋々おっちゃんのいる入口へ向かいます

と、バイクを停めてからここまでほんの2~3分程度


”ヘイヘイ、なんやなんや” と、入口のおっちゃんに話を聞くと…なんと!

「正面に停めてあるバイク、公安に持ってかれたぞ。兄ちゃんのバイクは大丈夫か?」

と…


んなにーっ!!!

おいおいマジかマジか…と、慌てて停めたバイクのところへ戻ってみると、、、

…ない、、、
ぼくのバイクが、ない…涙

というか、ぼくのバイク以外も、さっきまで停めてあったバイクがない!

…これはガチなやつだ、、、とさすがに悟る

ベトナムの公安はこんな感じでバイクをトラックに積んで回収していきます
ベトナムの公安はこんな感じでバイクをトラックに積んで回収していきます


公安に持ってかれたんだから(警備員のおっちゃん談)、また罰金か…
てかバイク停めて2~3分で持ってくなんて厳しすぎ&手際良すぎやろ!もうちょい別んところでその手際発揮せんかいな!

などと思いながらも、済んだことは仕方ない…

どこへ行けばバイクを返してもらえるか、再び警備員のおっちゃんへ尋ねる

すると、74 Hồ Tùng Mậu へ行け!」と…

調べてみると、Bến Nghé地区の公安があります

”何で目的地じゃなくて住所なんだよ、お前はドラクエの街人か!”、”てか公安に没収される前にさっさと教えてくれよ!!”、と思うところはいろいろありましたが、一旦飲み込みます


そしてひとまず荷物を送る手続きを完了させ、いざバイクを取り返すべくBến Nghé地区の公安へ!!

ちょうど赤い四角あたりに停めてあったバイクがごっそりなくなってる汗
ちょうど赤い四角あたりに停めてあったバイクがごっそりなくなってた汗

バイクを取り返せ!①公安へ

この日はホーチミン市で、”*Grab等での人の移動禁止の通達” が出された日だったので、一瞬焦りましたが、幸い歩いて15分くらいのところだったので、歩いて向かうことに
*結局この通達は ”Grabタクシー等での人の移動禁止” だったので、バイクタクシーは使えたみたいです

道中、”一旦ベトナム語も英語も喋れない体でいくか”、”財布中身は最低限にしといた方がいいな”、など、いろいろ思考しながら歩くこと約15分

ようやくBến Nghéの公安に到着です

公安の前には大抵、胡散臭いおっちゃんがいる
公安の前には大抵、胡散臭いおっちゃんがいる

ここでも、お決まりの胡散臭い警備員のおっちゃん…

昨今のコロナの広がりを受けて、公安へ入る前もQRコードで医療申告させられます

医療申告をさっさと済ませ、建物の中のバイク&公安の前の歩道に停めてあるバイクを確認

しかし、ぼくのバイクはない…

ここでぼくのバイクがあれば話は早かったのだが、仕方ない


いざ!中にいる公安と対峙です!

ぼくのバイクは見当たらず
ぼくのバイクは見当たらず
ベトナムの公安はほぼ例外なく横柄
ベトナムの公安はほぼ例外なく横柄


まずは ”ベトナム語・英語✗→関西弁作戦”

”ちょっとオレのバイクどこよ?はよ返してな”

と、準ネイティブの関西弁で話しかけるも、当然のごとく公安に英語で返される…

しかし英語も分からない体のため、ひたすら関西弁&ボディーランゲージでバイクを返せと伝えてみる!

…すると「18:00まで待て」と、上司らしき公安に英語で告げられる(このとき17:30)


マズい、公安に時間を指定されたら危険信号だ、こやつらに約束の時間を守るという概念はない…
でもあと30分したらぼくのバイクを回収した車が返ってくるのだろうか…

となどと思いつつも、他に成す術もなく…
仕方なく向かいのコンビニへ入って待つことに(公安の中の椅子に座ってろ、と言われましたが暑い&蚊もいるので、コンビニへ避難しました笑)


…そして30分後の18:00

涼しかったコンビニを出て公安へ戻ると、予想通り…特に何の変化もない、、、

再び関西弁で聞いてみるも、「待て」のみ


…ううう、やっぱこうなるか、、、


結局何時間も待たされた挙げ句、別日に出直せ!と言われるのはよくある話…
今日返してもらえないなら返してもらえないで、さっさと言って欲しい!
これは大変マズい流れだ、何とかせねば、、、

と考えていたところ、ちょうど若手の公安が一人外から戻ってきた!

いっちょ作戦変更で、こいつには普通にベトナム語で話してみる笑

するとあっさり「今日は回収していったトラックは戻ってこないから、明日また来て」と…

”えー!でもさっき上司に18:00まで待てって言われて(もう10分以上過ぎてるけど…)、、、”と、中にいる上司のところへ連れていく

そして上司にもベトナム語で話すと(手の平を返し笑)

「18:00ってのは通訳が来る時間だ!英語もベトナム語もできねぇから呼んでやったんだよ!」…と


…しまった、、、これは完全に作戦失敗、ぼく自身のミスである汗
完全にこの30分を無駄にした…(この公安が通訳を呼ぶ電話をしていた素振りは1ミリもないということは置いておこう)


気を取り直し、”明日、何時にどこへ行き・どんな手続きをすればいいか・罰金はいくらか”を尋ねると

「8:00~17:00の間にここへ来い、書類を書いてやる。罰金がいくらだ?知らねぇよそんなモン」と…(←外国人から金を巻き上げる気満々だな…)


でも今日ここにバイクがないのでどうしようもない…

今日は出直すしかないか…と、公安を後にしようとしたその時

あの ”胡散臭い警備員” が
「兄ちゃん、バイクは29 Nguyễn Trung Ngạn にあるぜ」
とこっそり言ってきたのです!

”え?さっき”今日はバイク戻ってこない”って公安に言われたけど!、しかも今日はにちようやし…” と、何度も聞き返しましたが、

29 Nguyễn Trung Ngạn にある」と…(←いや、だから何で目的地じゃなくて番地なんよ笑)

調べてみると、ここにはBến Nghéの人民委員会(Uỷ Ban Nhân Dân)が!!


通常時であれば、こんな胡散臭い警備員の話、意にも介さないのですが、溺れる者は藁をも掴むとはまさにこのことですね笑
”まさか、回収したバイクは一旦管轄の人民委員会に保管されるのか” などと良いように解釈してしまい、一縷の希望を持って人民委員会へと歩を進めることにしたのです…

バイクを取り返せ!②人民委員会へ

公安の胡散臭い警備員に言われたBến Nghéの人民委員会は、郵便局の北西

公安の逆方向じゃんか!と腹を立てながらも、今度は25分ほど歩きます…(18:00を過ぎてると言っても、年中気温30℃以上のホーチミンでこれだけ歩くとさすがにちょっとキツい)


ようやく到着!

Bến Nghéの人民委員会
Bến Nghéの人民委員会

さあ!バイクはどこにあるんだ!

…と、意気揚々と中へ入ろうとしましたが、そもそも門が完全に閉まってる…

もちろん中に職員もいない…

成す術もなく、途方に暮れていましたが、横の方から出てくる”掃除用具を持ったおばちゃん”を発見!

すかさず門(柵)の外から話しかけます!


「あらー!あんたベトナム語上手いね!もうベトナム長いのかい?」などとのんきに聞いてきますが、今はそんな世間話に興じる気分ではない!!

”ありがとう!でもそんなことより…” といなしながら笑、事の顛末を説明


すると「今日は日曜だから無理だよ、一応バイクがあるかどうかだけ見たげるけど…」

と、保管してあるバイクを確認してもらいましたが、ぼくのバイクはなし…

「仕方ないね、明日出直しな」と言われたので、

”でも最初は郵便局の警備員に公安へ行け!って言われたんだ。結局明日、どこへ行けばいいの?”と聞き返すと

「そりゃあバイクを持ってったのがどこの誰かによるわね、公安が持ってきゃ公安へ行かないとだし、市が持ってきゃここへ来ないと」

と、ごもっともな回答…


でも郵便局の警備員のおっちゃんは”公安が持ってった!”って言ってたしな…
じゃあなんで公安の警備委員はここへ来いって言ったんだ…


などと疑問は尽きませんでしたが、ひとまずこの日は退散するしかありませんでした…泣

(幸いなことは唯一つ…バイクのメットインに貴重品を何も入れていなかったことだけです)

バイクを取り返せ!③知人のベトナム人に頼る

で、翌日以降じゃないとバイクを取り返せないことは分かりましたが、結局どこへ行けばいいかは明確に分かりませんでした

とはいえ平日は仕事があるので、この日みたいにたらい回しにされているヒマはない!
何としても有給1日でバイクを取り返せるよう、情報を集める必要があると判断しました


そして、ベトナム生活の鉄則! ”困った時は知り合いのベトナム人を頼る”

この国では、外国人を困らせるのも・困った外国人を助けてくれるものベトナム人なのです


ということで、駐輪場にバイクが戻らないという報告を兼ね、レジデンスの受付の子に相談!

この受付の子、入居のときから家賃交渉やその他半分ぼくのわがままと言える交渉まで一手に請け負ってくれ、大家さんとしっかり交渉して要求を勝ち取ってくれる、なかなかのやり手なのです♪

しかもぼくと同い年ということもあってか、かなりフレンドリーに接してくれるので、今回の件も相談してみることにしました


すると日曜の夜にも関わらず即レス!

事情を説明すると、一通り駐輪場にバイクを停めなかったことに対するリスクなどをきつく注意された後苦笑、

「ひとまず、どこでどういう手続きをすればいいか調べてみるから、免許証とかバイクの関係書類のコピーを取らして」

と、部屋まで書類を取りに来てくれた(←受付の子も同じレジデンスに住んでるので)


必要手続きを調べてくれるというので、これでひとまずは安心
手続き詳細が分かったところで1日休みを取り、バイク奪取へ向かう!という勝利の方程式が見えました!!

やはりこの国で持つべきは ”頼れるベトナム人の知人” に尽きます

バイクを取り返せ!④”神対応” の知人

そして翌日・月曜日

もちろんぼくは通常通り仕事へ


と、10:00を過ぎたころ、受付の子から連絡が!

「今、公安へ来て手続きを確認してるんだけど…今日の16:00ころ、帰ってこれる?免許証とかの原本を持って公安へバイクを返してもらいに行きましょう」と、、、

しかしこの日は生憎午後から外せない会議が入っており、”ごめん!今日はどうしても…、明日なら…” と返す


”上司に事情話して、明日有給とるか…”

なーんて考えていた15:00ころ、また受付の子から連絡が!

「バイクの鍵ってどこにある?あと、Miraiのバイク、私でも乗れる大きさ?」と、、、


”バイクの鍵は部屋にあるけど、バイクはちょっと大きいから君だと難しいかも…” と返すと「分かった、じゃあ他の友達にお願いする」と、、、


え?どーゆーこと?、、、と思いつつ仕事をしていると、16:00ころ再び連絡が!

なんと

「バイク返してもらえたよ!、でもホント気をつけなきゃダメだよ!今度からは絶対駐輪場に停めるって約束して!」

と、、、


”えーっ!!!?ホントにホントにありがとうー!!”
と伝えると同時に
”ぼくが行かなくても返してもらえるの?(手続き可能なの?)罰金はいくらだったの?”など聞きましたが、

「罰金は250,000VND≒1200円だったよ、詳しくは帰ってから話すね」とだけ…


以前別の場所で駐禁をとられ、公安にバイクを没収された別の知人からの情報によると、当時罰金が1,000,000VND≒約4800円ということだったので、それくらいは覚悟していた&仕事を1日休まないといけないと思っていたので、感謝☓10しかなく、、、

一旦のお礼の意味で、500,000VND札を持って帰宅


受付の子にひとまずお礼を伝えた、事の顛末について尋ねると…

「運転手の免許証の原本がなかったから、私があなたからバイクを借りて違反したことにしたの」と、、、

えーーっ!!???そんなのアリ??ってか君はいいの?(←公安がいいって言ったらしい笑、日本では完全に犯人隠避笑)

…するも、「私が払ったのは250,000VNDだから、それ以上は受け取れないよこれくらい当然だし」と、頑なに受け取ってくれない!


”なんていい子だ…涙” と感動しつつも、なんとか強引に500,000VND札を握らせましたが、結局後からお釣りが部屋のドアの下に差し込まれてました…

取り返す手続きを調べてくれるだけでなく、身代わりになってバイクを取り返しておいてくれる、、、そしてお礼も受け取らない…

こんな”神対応” のベトナム人、久しぶりに見ました…

駐禁の書類
受付の子の名前で処理されてる
駐禁の書類
受付の子の名前で処理されてる

後日、せめてものお礼にと、菓子折りで再トライしましたが、代わりに後で部屋に果物が届きました…笑

戻ってきたバイク

で、バイクとは無事にレジデンスの駐車場で再会!


…するも、何やらシートに文字が、、、

レジデンスの駐輪場にて1日振りの再会を果たす
レジデンスの駐輪場にて1日振りの再会を果たす
マジで全然消えない涙
勘弁してくれよー
マジで全然消えない涙
勘弁してくれよー

「Vắng chủ, Nhà Thơ Đức bà Đỡ Thị 20/6/2021=持ち主おらずサイゴン大教会、2021年6月20日」

…ってふざけんな!

降車から2~3分で持ち主おらずってどーゆーことだ!!怒


そしてこれが消えない…涙

アルコールや洗剤を使ってタオルやブラシでこすりましたが、一向に消えず…

知り合いにきいたところ、ガソリンが効くらしいので、今度の給油の時にトライしてみます…笑

余談 〜知人のホスピタリティ〜

これはあくまで余談ですが、今回バイクを取り返してくれたレジデンスの受付の子

今回の件もたいがいなのですが、その他にもこの子の ”ホスピタリティ” がとにかく凄いのです!


前記レジデンス入居の際の条件交渉から始まり(実際、今のレジデンスに入居を決めたのも、受付のこの子が何かと気を効かせてくれる子だったというのもひとつあります)、通販配送の受け取り&配達遅延の際の問い合わせ誕生日ケーキのプレゼント(←これはレジデンスのオーナーもですね!)、挙げ句の果てにはレジデンスの住人の*PCR検査への付き添い&フォローまで、、、
*HCMでは現在市民全員に対しPCR検査を行ってます

しかもお礼を言っても、いつも「ううん、これくらい当然だから気にしないで!」と笑顔で流されます笑

ホント、この子のホスピタリティは ”神” レベル


さすがに凄すぎるので、”君のホスピタリティ凄いよね” と伝えると同時に、”ここ(レジデンスの受付)で働く前は何してたの?” と聞いてみたところ、ホーチミンでもTOPを争う高級5ツ星ホテルで5年働いてた、とのこと!

しかも、「◯◯ホテルでの仕事は大変だったけど、そのお陰で本当に沢山のことを学ぶことができた!あの頃の経験があるから、私はどこへ行っても大丈夫なの!、それに自分が ”接客業・お客様にサービスするのが好きだ” って気づくことができたし!」と…

よく ”ベトナム人にはホスピタリティという概念がない” という日本人がいますが、全くもってそんなことはありません!

ただその人が知らないだけ、”そこまで深くベトナムの世界に踏み込んでないだけ” なのです

まとめ

と、いうことで、今回は駐禁で公安にバイクを没収された話を書いてみましたが、いかがだったでしょうか?笑


最後の方はかなり話が逸れてしまいましたが笑、ベトナム人(公安)に対して腹を立て…ベトナム人(受付の子)に対して感謝と敬意を抱いた今回の一件

事故・トラブル・不測の事態・理不尽なことetc…、ベトナムにいると辛いことが沢山ありますが、それと同じくらい心の底から温かくなるようなことも沢山あります♪


そしてこれは間違いなく、日本で生活していては味わえない種類の経験

”ベトナムで生活することの意味”、みたいなものを改めて考えるいいきっかけになりました!



それではみなさん、駐禁には気をつけて!笑






ではまた!



〜追記(2021年7月9日)〜

後日、たまたまサイドこの公安の前を通りかかったら、犯行に使用された車両を発見

”ISUZUのトラック” はベトナムでも健在
”ISUZUのトラック” はベトナムでも健在

日本車で没収されたということが誇らしくも悔しい…

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